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GIN BRAND

ボンベイ・サファイア

Bombay Sapphire

ボンベイ・サファイアのボトル

イングランド・ハンプシャーのラバーストーク・ミル蒸溜所でつくる、1987年発売のロンドンドライジンです。

10種のボタニカルを蒸溜器上部の銅のかごに置き、通る蒸気に香りを移すヴェイパー・インフュージョン製法です。

バカルディ ジャパンは、香りを「シトラスとフローラルを基調」と紹介しています。

銘柄スペック

銘柄名ボンベイ・サファイア(Bombay Sapphire)
スタイルロンドンドライジン
アルコール度数47.0%
容量750ml
誕生1987年
蒸溜所ラバーストーク・ミル蒸溜所

ボンベイ・サファイアを購入できるサイト

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目次

  1. 1987年、ボンベイ・ドライに2つのスパイスを足して生まれた
  2. 10種類のボタニカルと、その産地
  3. ボタニカルは液に浸さず、蒸気の通り道に置く
  4. ブランドが語る物語
  5. メーカーが紹介する味わいと飲み方
  6. 日本で買えるボンベイ

1987年、ボンベイ・ドライに2つのスパイスを足して生まれた

ボンベイ・サファイアの発売は1987年です。土台は、1761年にトーマス・デイキンが英国ウォリントンで蒸溜を始めたジンのレシピと製法を受け継ぎ、1960年に米国で売り出された「ボンベイ・ドライジン」でした。[1][2]

開発にあたった製造元グリーノール社のヘッドディスティラー、イアン・ハミルトンは、元のレシピには手を加えず、グレインズ・オブ・パラダイスとクベバという2種類のスパイスを足しました。8種類に2種類。これで10種類です。日本の輸入元バカルディ ジャパンも、ボンベイ・ドライを8種類のボタニカルのジンとして紹介しています。[2][3][4]

名前と青いボトルへの衣替えを主導したのは、アブソルート・ウオッカを成功に導いたミシェル・ルーだったと、英国の業界誌The Spirits Businessは伝えています。売れ行きも伸びました。同誌によると、年間の販売量は2000年に100万ケースを超え、2014年には初めて300万ケースに達しました。ブランドは1998年、スコッチウイスキーのデュワーズとともに19億4,000万ドルの取引でディアジオからバカルディへ移っています。[3]

ボトルは四角く、色は透きとおった青。スリランカで見つかった青紫のサファイア「スター・オブ・ボンベイ」から着想したものです。ラベルにはヴィクトリア女王の肖像があります。先に出たボンベイ・ドライのころからのものです。米国の創業者アラン・スビンが、インドのボンベイと英国統治時代を思わせる名前を選び、女王をブランドの顔にしました。[1][2][3]

10種類のボタニカルと、その産地

10種類のボタニカルは、ボトルの側面にも描かれています。Difford's Guideによると、ジュニパーベリーとオリスルートはイタリアのトスカーナ産です。レモンの皮はスペインのムルシア、アーモンド(ビターアーモンド)もスペイン、アンジェリカルートはドイツのザクセン。コリアンダーシードはモロッコ、グレインズ・オブ・パラダイスは西アフリカから届きます。アジアからは3種類で、リコリスが中国、カシアがインドネシア、クベバがジャワです。[5][6]

同誌は、それぞれの役割も説明しています。骨格はジュニパーベリー。松を思わせる香りです。そこにレモンの皮とコリアンダーシードが、明るく軽やかな香りを添えます。アイリス(アヤメの仲間)の根茎であるオリスルートと、アンジェリカルートは、ほかの香りをつなぎとめ、定着させる助けになる役です。アーモンドには精油が多く、マジパンやナッツのような風味があります。リコリスは乾いた硬い根を粉にして使い、カシアはシナモンの仲間で、使うのは常緑樹の樹皮です。最後に加わったクベバとグレインズ・オブ・パラダイスは、コショウのような余韻をもたらします。[5]

ボタニカルの買い付けには専任の責任者がいます。長く務めたのはイヴァーノ・トヌッティで、バカルディでの勤続は33年。色、香り、鮮度、精油の量を見て毎年ボタニカルを選び、不作に備えて多めに買い置きしていました。蒸溜所に届くまでに10項目の品質検査を行い、生産者や年の違うロットを合わせて品質をそろえるやり方も、Difford's Guideが紹介しています。2023年5月、この役目は農学の専門家アレッサンドロ・ガルネリに引き継がれました。[5][7]

原料の調達先にも認証を求めています。バカルディは2021年3月、10種類すべてのボタニカルについて、Ecocertの「For Life」認証の取得を進めていると発表しました。その時点で認証済みは8種類。残りはガーナのグレインズ・オブ・パラダイスと中国のリコリスでした。ガーナでは、生産者が自前の協同組合をつくれるよう、村に給水ポンプを設け、農学の専門家の採用を支えたといいます。2023年5月の発表では、ボンベイ・サファイアのボタニカルは100%持続可能な調達を達成したとしています。[8][7]

ボタニカルは液に浸さず、蒸気の通り道に置く

ボタニカルをスピリッツに漬けて一緒に加熱するつくり方もありますが、ボンベイ・サファイアは違います。ボタニカルを穴のあいた銅のかごに入れて蒸溜器の上部に吊るし、下で温められたスピリッツの蒸気がそこを通り抜けるときに、香りを受け取らせます。公式サイトはこのつくり方を、ヴェイパー・インフュージョン(蒸気による香りづけ)と呼んでいます。[9][6]

Difford's Guideによると、原料のアルコールは度数96.3%のフランス産小麦のニュートラルスピリッツで、これを68℃まで温めてから蒸溜器に入れます。ボタニカルは全部で21個のかごに手で詰めますが、順番があり、ジュニパーベリーやレモンの皮のような粒や皮を先に、オリスルートやカシアのような粉にしたものを後に入れます。[10]

1回の蒸溜はおよそ10時間。蒸溜所は24時間動いています。重たい成分が出はじめたのを担当者が感じ取ると、およそ75℃の時点で蒸溜液の切り替えを手作業で行います。蒸溜器から出てくるスピリッツは平均86%。ブレンドしたあとタンクローリーでウォリントンへ運ばれ、G&J Distillersが瓶に詰めると、同誌は書いています。[10]

蒸溜器は4基あります。1830年代のカーターヘッド式「トム」と「メアリー」に、1万2,000リットルのポットスチル「ヘンリー」と「ヴィクトリア」が加わりました。詳しくはラバーストーク・ミル蒸溜所の記事で紹介しています。[9][10]

ブランドが語る物語

バカルディによると、レシピは1761年から伝わる秘伝のもので、蒸気で香りを移すつくり方は、1830年代の初めにデイキン家が切り開いたといいます。公式サイトは、今も使っている2基の蒸溜器「トム」と「メアリー」を1830年代のものと紹介しています。[1][9]

Difford's Guideによれば、「サファイア」という名前の由来となった宝石「スター・オブ・ボンベイ」は、女優メアリー・ピックフォードに贈られた宝石だそうです。[2]

メーカーが紹介する味わいと飲み方

バカルディ ジャパンは香りを「シトラスとフローラルを基調」、余韻を「スパイシーさとアロマを感じる」と紹介し、英国の公式サイトは「Fresh, clean and bright」と表現しています。[6][11]

公式サイトのジントニックは、大ぶりのバルーングラスに大きな氷を縁まで入れ、ボンベイ・サファイア50mlを注いで、ライムを搾ってから落とし、トニックウォーター100mlで満たします。オリスルートとアンジェリカルートの土っぽく華やかな香りが、柑橘とジュニパーベリーを引き立てるという説明です。バカルディ ジャパンのレシピはタンブラーを使い、ジン30mlにトニックウォーター120ml、ライムは8分の1個です。マティーニも載っています。ジン45mlにノイリー・プラット ドライ15mlを合わせてステアし、オリーブを添えます。[12][13][14]

日本で買えるボンベイ

日本で販売されているボンベイ・サファイアは度数47.0%です。容量は750ml、1L、200ml、50mlの4種類。バカルディ ジャパンは同じブランドから、度数40.0%・8種類のボタニカルのボンベイ・ドライ(700ml)も扱っています。[6][4][15]

2023年2月7日には「ボンベイ・サファイア プレミア クリュ」が全国で発売されました。10種類にマンダリンオレンジとスイートオレンジの皮を加えた12種類のボタニカルを使います。度数は47.0%、容量は700ml。発表によると、柑橘はムルシア地方で職人が手摘みし、地中海の日差しで自然に乾かしたもので、レモンはフィノ種だけを使っています。[16][17]

派生品も出ています。2011年の「ボンベイ・サファイア イースト」は、タイのレモングラスとベトナムの黒コショウを加えたもの。2015年の「スター・オブ・ボンベイ」は、イタリアのベルガモットの皮とエクアドルのアンブレットシードを使っています。2019年には初めての限定品として、ペニーロイヤルミント、ローズヒップ、ヘーゼルナッツを使った「イングリッシュ・エステート」が登場しました。[3][2][18]

ボタニカル

色付きはこの銘柄の特徴となるボタニカルです。

つくり手:ラバーストーク・ミル蒸溜所

ラバーストーク・ミルは、蒸溜所になる前、200年以上にわたってイングランドの紙幣用の紙をつくっていました。記録は古く、1086年のドゥームズデイ・ブック(イングランドの土地台帳)に粉ひき水車として出てきます。1719年からはポータル家が持ち…

ラバーストーク・ミル蒸溜所の歴史とつくり方を読む >

よくある質問

ボンベイ・サファイアとボンベイ・ドライの違いは何ですか。
ボンベイ・サファイアは、ボンベイ・ドライのレシピにグレインズ・オブ・パラダイスとクベバの2種類を足したジンです。バカルディ ジャパンによると、国内品の度数はボンベイ・ドライが40%、ボンベイ・サファイアが47%です。
ボンベイ・サファイアはいつ発売されましたか。
1987年です。もとになったボンベイ・ドライは1960年に米国で発売されました。
ボトルの横に描かれている絵は何ですか。
使っている10種類のボタニカルです。バカルディ ジャパンも、ボトルのサイドに10種類のボタニカルが描かれていると紹介しています。
日本で買えるボンベイ・サファイアの容量は?
バカルディ ジャパンの商品ページでは、750ml、1L、200ml、50mlの4種類です。度数はいずれも47%です。

参考資料

  1. Bacardi Limited 公式(ブランド紹介)
  2. Difford's Guide(Bombay 歴史)
  3. The Spirits Business(2015年9月 ブランドの歴史)
  4. バカルディ ジャパン(輸入元・ボンベイ・ドライ商品ページ)
  5. Difford's Guide
  6. バカルディ ジャパン(輸入元)
  7. Bacardi Limited 公式(2023年5月9日 マスター・オブ・ボタニカルズ交代の発表)
  8. Bacardi Limited 公式(2021年3月30日 ボタニカル認証の発表)
  9. Bombay Sapphire 公式
  10. Difford's Guide(Bombay 製法)
  11. Bombay Sapphire 公式
  12. Bombay Sapphire 公式(Bombay Sapphire & Tonic レシピ)
  13. バカルディ ジャパン(輸入元・ジントニックのレシピ)
  14. バカルディ ジャパン(輸入元・マティーニのレシピ)
  15. バカルディ ジャパン(輸入元・ブランドページ)
  16. バカルディ ジャパン(輸入元・プレミア クリュ発売のプレスリリース、PR TIMES)
  17. バカルディ ジャパン(輸入元・プレミア クリュ商品ページ)
  18. The Gin Guild(アン・ブロック紹介)

最終更新:2026-09-29 内容の誤りを知らせる